まだらに灰色

発達障害グレーゾーンと判定された息子と歩む日々をつづります。当面はおもに、TMS治療の経過についての記録。※本ブログの内容はあくまで個人の主観であり、記載の検査や治療の有効性を示すものではありません。

QEEG検査でグレーゾーン診断

休校で顕著になってきた発達障害特性

長年、ちょっと他の子と違う。育てづらい。と思いながら、息子を育ててきた。保育園の先生、学校の先生に、「ちょっと落ち着きがないですかね?」「こだわりが強すぎませんかね」と相談しても、個性の範囲なんじゃないですか?という返答。発達障害の検査を受けた方がよいか、という質問にも、そこまでの必要はないのでは?という回答をもらっていた。

明らかに落ち着きがなく、じっと座って話を聞いたりするのが苦手なのだが、勉強はそこそこ何とかなっているし、家族以外の前では、暴れることは少なく人見知りしない元気な子という印象。だが、家ではかなり荒れていた。

少しでもこの状況を改善できないかと、脳バランスやビジョントレーニングなども試してみたものの、親の私自身が地道に何かを続けることができないため、家でのトレーニングを継続できず(たぶん、私も特性があるんだと思う)ここに至っていた。

3月から、コロナによる休校と在宅勤務で、長時間一緒にいる、かつ家から出られないというストレスフルな環境におかれ、お互いに爆発。怒鳴り、泣き叫ぶ毎日に虐待につながる前に思い切ってと、検査を受けてみることにした。

QEEG検査

QEEG検査とは、脳波の状態を可視化する検査。それにより、発達障害のグレーゾーンが判定できるらしい。

発達診断の検査といえば、問診と観察によるものが多いと聞いている。それだと、専門家が見てくださっているとしても親の主観や子供の適当な返事で決まってしまいそうで、納得感が少なそうと思っていたところ、インターネットの検索中にQEEG検査の広告が表示され、たどり着いたのである(そういうページばかり見ていたということ)。

難しいことはよくわからないが、人体に害がないレベルの磁場を発生させ、脳内に微細電流を発生させ、それを観察することで、シナプスの繋がり方などで発達障害特性がわかるという仕組みらしい。こんな感じで見える(画像、クリニックのページより、お借りしました)。

 

https://tokyo-brain.clinic/wp-content/themes/keni8/images/lp2img/QEEG-img.png

日本ではまだまだメジャーではないけれど、欧米では客観的な指標として需要のある検査法らしい。ただ、「QEEG検査で発達障害はわからない。」という主張の医師もいるようなので、どうとらえるかは個人の判断によるだろう。

東京ブレインクリニック

QEEG検査ができる病院はいくつかあったが、検査後の発達障害の治療において、薬を使わないTMS治療(詳しくは別の機会に)に定評がありそうな病院として東京ブレインクリニックに行ってみることにした。

Googleのレビューによると、開院当初は全然予約がとれなかったらしいが、いまはコロナの影響で割ととれる。状況によっては、当日予約で検査、1回目の治療まで出来てしまうこともあるらしい。

なお、QEEG検査や発達障害に対するTMS治療については自由診療なので、価格や評判をきちんと確認して病院を選ぶ必要がある。私が見たところ、こちらの病院は他に比べて高額だったが、症例が多そうなので選択してみた。

自由診療

初日のQEEG検査にかかる費用は、17,600円。内訳は以下の通り。

  • 診察料(初診料) 3,300円
  • QEEG検査   14,300円

なお、1回払いに限りクレジットカードも利用できる。支払った費用に関しては医療費控除の対象となる。6,000円くらいで検査できる医療機関もあるようだ。 

LINEで予約ができる

東京ブレインクリニックは、初診を含め完全予約制。初診の予約は、電話やホームページのフォームから行える。また、LINEで相談しながら決めることも可能。病院的には、レスポンス的にあまりLINEはおススメではなく、具体的な日程調整には電話を進めてくるがLINEで完結することも可能。レスポンスも数時間後には戻ってくるので、急ぎでなければ便利であった。

なお、今後TMS治療に進むようであれば、アプリから予約ができるようになる。

QEEG検査

クリニック到着後、親が問診票を記入する。5分程度で記載できる内容で、1ページ目は個人情報。2枚目が簡単な症状の記載(選択式がメインな記憶)。

5分くらいで検査に呼ばれる。検査室が狭いこともあり、できれば一人で来てほしいと言われるが、子供が希望すれば、親も同席可能。検査・治療は、6歳くらいからできるらしい(ホームページには5歳から可能と記載があった)。

検査には、水泳帽に電極みたいなのがついたものをかぶる病院もあるようですが、こちらは魚を取るような網に沢山の電極(20弱か?)がついたものを頭にかぶり、電極と頭の間に綿をはさみ、注射器状のものでジェル状の液体なものを綿にしみこませていた。この準備に約10分が必要。子供が動くようであれば、もう少し時間がかかりそう。

検査機器設置後の検査は10分ほど。目を閉じて数分。目を開けてぼぉーっとすること数分。技士の方が、モニタを確認しながら進めていく。

カウンセラーの方の問診

検査結果を待つ間に、カウンセラーの方による聞き取り。子供の困っている状況。家族の発達障害的なことを聞かれる。主に親への聞き取りであったが、子供にも簡単な確認をされていたが、回答はあまり要領を得ていなかった。

結果は、ADSとADHDのグレーゾーン。

カウンセリングを受けているうちに結果が出て、先生から説明がある。まずはQEEG検査の仕組み。画像診断結果。発達診断特性のある人の脳の動きについて説明があった。画像の見方の説明があるわけではないので、よくわからなかったが、検査結果として、

  • 不安特性が強い
  • ADS(自閉症スペクトラム、いわゆるアスペルガー)グレーソーン
  • ADHDグレーゾーン

ADHDについては想定通り。他は、あまり想定していなかったが、そういえば、服へのこだわりが強かったり、ADSの特性を持っていることも納得であった。

さて、グレーゾーンとは何なのか。こどもの発達障害は、どれくらいの発達障害特性を持っているか(特性の強さ)ではなく、学校生活がどうにも送れないレベルでないと確定の診断はされないものらしい。学業についていけない、友達とうまくやれない、学校に行かれないという現象が目に見えると診断が確定するそうだ。

小学校低学年の息子は、学校もお友達も大好き。国語、算数の勉強にも大きな不安がない。となると、これは発達障害という確定診断はおりないらしく、「グレーゾーン」ということになるらしい。

発達障害の確定診断を得られたわけではないが、特性を持っている場合、本人も親も生きづらいというのは事実である。

これまで、息子が自分の特性について、どんな気持ちなのかよくわかっていなかったが、先生が、「〇〇くんが何かいうと、お友達や家族が傷ついたり嫌な気持ちになっているのはわかるけど、どうにもならなくて嫌な気持ちになることある?」と聞いたら「そういうときもある」と答えていて、彼も何も気づいていないわけではなかったんだな。と改めて認識した。

このあと治療の選択肢として、希望すればTMS治療の説明を聞くことができる。詳細は以下に記載する。

grayarea.hatenablog.jp